:言葉について

上の内容の続きになりますが、一般用語になりつつあってとても嫌だけど、『聖地』はその舞台の住民にとってはすごく迷惑であり、そのような表現は避けてほしいと強く思います。もちろん秋葉原などは、そこにあるお店の需要と供給と合致しているので、聖地と呼ばれても差し支えないんだけど、全く違う状況のそんなことを知らない住民の人にとっては勝手にラベルを貼られるのはすごく迷惑だと思う。例えば、想像してほしいですが。自分の家もしくは近所が、自分の全く知らないジャンルや趣味の聖地と呼称されて、変わった格好のよくわからない人たちが大挙してくればどんな気持ちになるだろうか? もともと住んでいた人達を無視した排他的なニュアンスの言葉を使うべきではないと前々から私は考えている。言葉の意味合いで、ちょっと考え過ぎだけど、そのように聖地を安易に作ることが、世界の実際の聖地の現状を知らない平和ボケした民族と思われて物悲しい気もする(^^;

なので、『舞台』や『史跡』という言葉を私は使っています。
まず、『舞台』は映画や小説の舞台のように、一般的に使われているので特に普通に使うことができますし、地元の方の理解もまだ得やすいと思います。私はある作品の場所を訪れた際に、道を尋ねる際には「ある作品の舞台にこの地方がなっているんですが、このような場所はないでしょうか?」とか聞くことも少なからずあります。ちょっと一般用語過ぎて、趣味の言葉としては弱いのが難点にも思うけど:-)

そのため、特に私が好んで使っているのはもう一方の『史跡』になります。『史跡』は本来、“歴史上の出来事が起こった場所”というランドマークのような中性の意味合いなので、少し拡大解釈をして、“現実世界とは違うけれど仮想世界などで作品が息づき出来事があった場所”という意味で使っています。実際に自分が住んでいる場所が、弥生時代に貝塚があった、平安時代に歌が詠まれたとか、戦国時代に武将が合戦した場所とか、江戸時代に宿場町だったとか言われても、同じ場所での歴史の積み重なりなだけなので、興味がなければへぇそうなんだと終わるように、目くじらを立てて怒ることはないと思います。そして、『聖地』のように排他的なニュアンスを持たず、それに少し追加させてよ〜とお願いしたら許してもらえる円満な言葉だと私は思っています。私の知り合いにはこの言葉を勧めています、共感された方はよろしくお願いしますm(__)m