:崖の上のポニョ@福山鞆の浦

■舞台を訪れる際の注意



舞台になった場所に行き、登場人物の言動に思いを馳せるのが醍醐味だと思います(^-^) でも、その場所は普通の生活地域になりますので、公序良俗に反しないように行動はくれぐれも慎んで、常識を持って楽しんでください。 特に、その場所で騒がない、壊さない、汚さないは守りましょう(^o^) よろしくお願いいたしますm(__)m
当ブログでの舞台探訪のポリシーはこちらになります。

※2008年9月25日追記、追加写真あり


崖の上のポニョ崖の上のポニョ サウンドトラックコンティニューvol.41[asin:B000OLG608:image]


8月24日に尾道を回った後に、福山市鞆の浦にも訪れてみました。実は16日にも一度訪れていたのですが17時を過ぎて到着したためほとんどのお店が閉まっていたし、這い寄る混沌^H^H宵闇のために撤収せざるをえませんでした^^;
鞆の浦は、広島県の一番東に位置する福山市の南の港町です。そもそも古代より瀬戸内の海上交通の要衝で、九州と関西のちょうど真ん中にあたり、潮待ちの港町として栄えたそうです。
地図を見てすぐわかるように湾自体が、スケールは違うけれど、あの作品中の湾そのままの雰囲気です(^-^)

鞆の浦付近マップ


今回は、万全を期して15時に鞆の浦に入りました^^; あぁ空がまだ明るい(^^)
鞆の浦を訪れるには、公共交通手段としてバスがあります。元々鉄道が昔走っていたそうですが、今はバスに代行になっているようです。福山駅から鞆鉄バスで訪れることが出来ます。
■参考:鞆鉄バス
http://www.tomotetsu.co.jp/tomotetsu/


また、車で訪れる場合の注意ですが、鞆の浦の街中の道路は港町なこともあり大変狭く、また街中には駐車場はありませんので、地図内で指し示している付近には有料駐車場があるのでこちらで駐車して歩いた方が断然お勧めですよ(^^) 無理に入っても行き交いで大変な目に遭いますし、地元の方々にも迷惑がかかってしまいますので、よろしくお願いします。


この看板付近から見える、仙粋島の風景はまた綺麗です(*^-^*) 瀬戸内海国立公園の中でも一番最初に指定されたのがこの鞆の浦だそうです。過去の偉人達もこの風景を見たようですね。足利幕府の創設者の足利尊氏もここから挽回して幕府を開設しましたし、その足利幕府の最後の将軍足利義昭織田信長から追われ、毛利氏の支配地だったここに落ち着いたそうです。また、坂本龍馬もここに滞在したそうで、その当時を模した町並みが再現されているので観光も楽しいですよ(^^)


こちらの鞆シーサイドホテルの横の駐車場か、突き当りの船着場周辺に駐車場がありますので、こちらで停めて歩くのがより観光を楽しめますよ(^^)


こちらはそのホテル内の張り紙です。地元の皆さんもかなり御存知でした。観光の呼び物の一つとして活用しようと頑張られていますね(^^)


町内のお店は、ポニョに合わせて金魚の暖簾を店頭に吊るしていました。


崖の上のポニョのポスターも街のあちらこちらに貼られていました(^^)


こちらは、海彦さんです。食事処かつ喫茶のお店です。
宮崎駿さんが滞在中には目の前の道路をよく歩いているのを見かけたそうで、こちらのお店でも休まれたそうです。町内の方々は気を使って、監督だとわかっても声をかけずに自然体に応じたそうですね。もう少し西に行くと漁師の方々がいつも集まってのんびりと話している場所もあって、監督もその輪に加わって話したりしたのでしょうねぇ。



店内にはポニョグッズがいっぱいです。元々、大漁旗のような旗や、鯛のマスコットなどもあって、明るい雰囲気です(^-^) そこにポニョが加わるものだから(^^)




こちらのお店は、元々あった町屋を改造して、今のお店に仕上げたそうです。こちらの女主人の方が凄く懐かしいそうにいろいろと語ってくださいました。本当にお話好きな方で、こういうお店をやるのは天職なんだろうなぁと、楽しくいろいろなお話を伺いましたね(^-^)


店内は、簡単に言うとレトロ風味でゆったりした雰囲気の時間が流れていました。


徳利がなんかいい感じです。下にあるのは団扇です。店主さん曰く、冷房だけは人力でお願いしますね(^-^)だそうです。うん、この雰囲気の店内には団扇が似合うのかも;-)


こちらは、じゃこ飯が美味しいそうなのですが、残念ながらご飯ものは終わってしまったということでケーキセットを頂きました(^^) 花の飾りが風流です;-)



店頭のポニョコーナーは愛が溢れている感じでした;-)


そして、大切そうに見せてくれたのが、最近出来たばかりのポニョパンでした(^-^) 『可愛いでしょ〜ポニョちゃん♪』と見せてくれましたね:-)


店主さんにお願いして見せて頂いたのが、ランチュウの金魚ちゃん!
数匹が水槽で泳いでいるのですが、私は区別が全くつかなかったのだけど、店主さんは一目でこの子よと教えて頂きました。可愛く撮ってあげてね〜とリクエストだったので頑張ってみましたが、はて、どうでしょうか^^;
このポニョのモデルになった金魚は七歳だそうです。金魚はあまり詳しくないのですが長生きですねぇ。餌には昆布を細かく刻んだものをもらっていました、なんと健康食(^-^)
なお、お店の奥の水槽にいますので、お店が忙しくない状態で店主さんとよくお話なさった上で了解をとるなどの配慮お願いしますm(__)m




この幼魚の群れは??
ポニョのモデルになった金魚の子供たちだそうです!
作中のポニョの妹たちはこの幼魚の群れから発想されたかもしれませんね〜


鞆の浦全景のマップです。湾全体がポニョの舞台になっています。スケールが実際より10倍は広いですね。実際に、右手の岬から左の岬まで歩いて20分くらいでしょうか。作中ではリサママが自動車で走りまくっていたし、もっとスケールがおっきくなっていますね。宗介が通っていた保育園のモデルも同じ位置にありました。老人ホームはないようでした。


岬先端。作品中だと、供水塔のある山がもう少し加わっているイメージですね、海彦の店主さんもそう言われていました。
岬の上には、宮崎駿監督が滞在してポニョの構想を練った家があります。最初はジブリの社員旅行で鞆の浦に訪れたそうですが、この地が気に入って元々空き家になっていたのを借り受けたそうです。その模様は、NHKのドキュメンタリで放送したこともあったので御覧になった方もおられるのではないでしょうか。また、お寺の横にその家はありますが、くれぐれも個人宅なので配慮お願いします。


海彦の店主さんの情報によると、この先の反対側に海に繋がる個人用の階段があるそうで、作品冒頭で宗介が駆け下りた階段のモデルのようですね。
海からだと見れるそうですが、船に乗らないと無理ですね^^; 仙酔島に向かう観光船から見えるかもしれないです(^^)


こちらは崖の上のポニョのイメージアルバムのジャケットになります。作中には割愛されているのかもしれないのですが、イメージボードには宗介の家の崖下には鳥居と祠が見えます。これは上述の祠を念頭に描かれていたように思えます。


岬の先端はこのような岩場でした。なんとなく、作品冒頭のポニョと出会うシーンの場所を思い出しますね〜


蛸壺を見かけました、なんだかユーモラスですねぇ〜 蚊取り線香のブタさんみたい(^-^)


岬の先端は大可島城という城があったそうで、今はその城跡に円福寺があります。このお寺のお隣が宮崎駿監督が滞在したお宅があります。


お寺の中には芭蕉の句碑もあります。芭蕉もこちらを訪れたのかなとこの撮影時には思ったのですが、ここまで来たっけ?と後で確認しました。良く見るとこの句の前文に“二見の図を拝みて”とあって、別の場所で見た鞆の浦の絵画を見て詠んだ句のようです。


猫がたくさんいます、やはり海辺の街ですよねぇ〜 この階段の下には魚の食品工場のような施設があって、そこのおこぼれに預かれるのでしょうか、猫が道端でゆったり寝転んでいました:-)


江戸時代近辺の町並みの雰囲気が残っていて、建物を楽しみながらの散策がお勧めですね。また、古い町屋や蔵を改造して、いろいろなお店もあって楽しいですね。


港です。ちょうど対岸の岬の上に、先ほどのお寺の屋根が見えますね〜


そうそう、監督は岬の家から海を行き交う船をのんびり眺めていることが多かったそうです。そのときに、光でモールス信号で会話する描写を思いついたのでしょうか。


漁船に大漁旗のような旗も付けられています。静かな港です。


こちらは常夜灯です。昔の灯台のような役目を担っていたようです。波止場に常夜灯が残っているのはかなり珍しくて、鞆の浦を代表する景観になっていました(^-^)


常夜灯がある付近では、昔の建物を利用した喫茶店や資料館などあり、ふとタイムスリップしたような感じですね。かつて坂本龍馬も利用したそうですよ。


さて、海から離れ、山の上の道路から眺めてみます。すると、港の真ん中にクレーンが二基見えます。これが作中にあった船を引き込んで修理する工場などのイメージなんだろうかと思いました。作中の船の引き込み部分は見当たらないようでした、あのシーンはリサママの車の腕の見せ所でしたねw


また、尾道から海沿いに鞆の浦を目指すと、道中にあるトンネルです、交通量があるので注意です。作中では山の上のホテルに通じる小さなトンネルでしたので、雰囲気は違いますね。作中のトンネルは創作かもしれません。今回は山の上の公園に行けなかったので、そちらには足を運べなかったのでそちらにあるのかもしれないです^^;


シーサイドホテルの付近の歩道のタイルで魚が描かれていました。赤色なのでポニョっぽくも見えますが、なんとなくスイミーみたいかも(^^)


何気にあった金魚の玩具のバケツもノスタルジー風味で、なんだか懐かしいポニョの世界観とも合いますね(^^)

鞆の浦のお土産は、もちろん海に面しているので海産物も多いので、私が購入したいりこや天然塩以外にもいろいろありました。一風変わったお土産としては、塩味のドロップや、保命酒がお勧めですよ。塩味ドロップは塩辛いわけでないほど良い塩味で、三段階の塩味度合いがありました。お土産にして友人に食べさせてみるのも面白いかも(^^)
十六味保命酒は、鞆名産で江戸時代から珍重されていたそうです。江戸期に朝鮮通信使の方々が江戸に向かう途中に鞆の浦に滞在した際や、幕末に浦賀に来航したペリーも、このお酒で接待をうけたそうです。もち米ベースのお酒に16酒類の漢方が漬け込んでいるものだそうです。滋味分に溢れながら、もち米由来の甘さのようですよ。酒のラベルが面白いのもあって小瓶を購入してみましたよ(^^b



さて、撮影も終えて鞆の浦を後にしました。帰途に福山城に寄り城内公園で休憩していたときのことです。
同行していた友人Sが「あ、ポニョだ!」と空を指差しました。
あ、本当だ。魚形の雲が泳いでいました;-)


最後の挨拶にも思えましたね(^^)


鞆の浦は、昔の景観が色濃く残しつつ観光を力を入れている地域なので、宮崎駿監督が気に入ったのも頷けますね。私も次に来る時には一泊してゆっくりと朝夕散策しながら、ポニョについてや、鞆の浦を行き交った歴史上の人物にも思いを馳せてみたいものです(^^)


P.S. 10月後半に入って、またニュースで鞆の浦の話題があがってきていますね。私もこの鞆の浦を訪れる際に、その話を知っていたので、自分の思いを9月に少し書き記していました。もしよければ御覧下さい。
■[雑記]:ポニョの舞台について
http://d.hatena.ne.jp/rosseta/20080925/1222621924





■文章:Minkyこと、このブログの中の人
9/7:暫定版公開
9/25:写真と文章追加。ほぼ完成。
10/26:9月の文章にリンク。