魔法のプリンセス ミンキーモモPARTY


ミンキーモモ三十周年ということで、いろいろ動きがあり、その中でも過去のOVA三作品を新宿と心斎橋の映画館で上映する運びになったので、早速行ってきました(^^)
http://www.cinemart.co.jp/theater/minkymomo/
シネマート心斎橋ってどこだっけ?と思ったら、かなり昔アイマスライブで訪れたことがあるビッグステップビルの4階でした。



映画館の席上では、30代以上のアニメファンもいれば、20代の若いアニメ好きと思われる一団や、子供連れのお母さんもおられました。自身が子供の頃見た作品だからという理由もあったり、自分の子供にも見せてあげたいという気持ちもあるのでしょうね(^^)


私が見たのは、もちろん三つとも。夢の中の輪舞は実は初視聴でした。その三つともOVAですね。以下感想です〜
※注意:今回観にいこうと思う人は以下読まない方がいいです!(^^;

●Fairy Princess Minky Momo 夢の中の輪舞

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空モモのOVAです。1985年作品かな。
空モモのTVシリーズのサブキャラ達のオールスター出演でしたね。怪盗親子、世界征服を狙うギャング、白雪姫の継母、軍拡にしのぎを削る大国首脳などなど。冒頭にカジラ着ぐるみを着た千葉繁さんっぽいキャラが出てきた時点で私はうぉーと楽しんでいましたw


演出は確かにまどろっこしいところも少々ありながらも今でも大丈夫でしたね、特にこの作品の主題ははっきりしているので描きやすくてブレもなさそうでした。子供の国なのに大人姿のモモっていろいろ仕込んでいるなとも思いつつ:-)
モモvs緑の人は、フェンシングの戦いはどうでもよくて、手伝って欲しいという問いかけを見事に拒絶したのが見せ場でしたね。あの後寝静まった街中をモモが無言で観覧車まで歩いていくのは見事と思えました。
さすが首藤さんって感じですわ、まだまだ活躍して欲しかったのに先年亡くなられたのは残念です。


それから、絵柄は思ったほど古臭く感じなかったのは、先日亡くなった芦田豊雄さんのキャラデザの賜物なのでしょうね。
○人描写はこの頃OKだったんだーとか思いながらも^^;
そして、当時は最先端のスペースシャトルが出ていたのですが、こちらでは退役しちゃったしなぁ(^-^;時代の流れですね!
#まぁ、2011年の夏休みというと別作品を思い出しますが:-)
そうそう、カウボーイ気取りの某国の人がやっぱり最後まで敵対しましたねw 世界警官。。。w

昔のOVAだけあって、かなりセルの枚数を使っているようで、細かな動きが見ていて面白かったですね。旅行に出かけた前後の家でのモモの様子とか、空中で落ちていくシーンとか、爆破されつつも橋を車で渡りきるシーン、追尾ミサイルから逃げ回るシーンなどなど。

個人的には、空モモの子供のときの世話好きおばちゃんみたいな口調(笑)はやっぱりすきなのと、大人に変身したアダルトタッチなお姉さんの口調は魅力的でうっとりしましたね:-)

●MINKY MOMO IN 夢にかける橋

(LD)魔法のプリンセスミンキーモモ in 夢にかける橋

海モモの1993年OVA作品です。
とはいえ、海モモの作品の雰囲気はなくて、ある現代版おとぎ話にモモがたまたま居合わせた雰囲気で、TVシリーズとも関連性はありませんし、モモ自体魔法は使いません。
昔から再会出来るという伝説のある橋を舞台にした演劇のようです。都市の中の様々な人の営み、路面電車の行き交い、各季節の祭や戦勝パレード、商売している人…と橋の上では行きかいます。そして、様々なドラマが産まれ、出会い別れがあります。でも、その中でもいつまでも待っている人だけは時が止まったようにただ待っています。モモはそんな一人ですね。
橋の奥のほうには新しく作られる鉄橋の橋の工事の進捗具合が、各季節ごとに進んでいるのもみせているのもとてもうまいです。
そして、橋が壊される前夜になって・・・! モモがただ狂言回しとしているだけでない理由があきらかになりますね。素晴らしい!

この作品は「橋」が主題だけあって、美術さんの頑張りようが半端ないですね!はっきりしってジブリ作品ともためがはれますわ(^^)
ただモモと少年の配色だけパステルっぽい明るい色使いなので浮いているのが残念です。他の芦田キャラはしっとりとした配色なんだけどなぁ(^^; 唯一文句を言うなら私はここですね、違和感があります、もったいない(^^;

それにしても、この橋の描きこみ様や細部のこだわりは、どこかの橋もしくは様々な橋のモデルがありそうな気がします。この当時は舞台を探す趣味ではなかったので、わかりませんでした。
EDテロップにもなかったし、Wikipediaにもなかったのですがどこかにありそうですね。

●MINKY MOMO IN 旅だちの駅

ミンキーモモ 夢にかける橋・旅だちの駅 〈通常盤〉 [DVD]
海モモのTVシリーズの後の設定のお話です。
どこかの国の中央駅で、人間になった空モモと、魔法の力が尽きた海モモが偶然再会します。
今回の話の鍵を握る戦災孤児の少女役に椎名へきるさんが出ています。これがデビューかと長年思っていましたが、前年に別作品でちょい役で出ているようですね(^^;

うーん、15年ぶりに見たわけで、その条件は橋とも変わらないのですが、駅は内容はさっぱり忘れていました(^^; 話のつくりが気に入らないというのと主演陣+ちょんぎってしまえおばさん(笑)は覚えていましたがw
林原めぐみファンは、この駅か橋好きかで、分かれていまして、私は橋派でしたねぇ、完成度が高かったんですもの(^^;

今回見て何がよくないのかはっきりわかりましたw ライオンの扱いです!お前はゲド戦記かよ!w 
余計なことまで喋りすぎる多弁だし、自分ではどうでもできないのでモモを過去に送るし、最終的にモモたちはどうしようもなくてライオンにやっぱお前の役目だろ!と叱咤され、魔法力発動するし、なんじゃそれ(^^; 乗り越えるべきは戦災孤児の少女自身だと思うのですが、最終的にライオンの力に頼るにしても、そこがぶれているのでやっぱ私は評価が低いです(^^;

まぁ、モモ二人の競演と言う事でファンなら押さえたい作品だと思います:-)
一番ずるい?のは、ED曲のBon Voyage!なんですよね、全てあれで持っていってしまう、駅好きは多分ここなんでしょうw



三作を見終えて、なんだかお盆の映画特集という感触あるなぁという気分にもなりました。
これは首藤さんが込めたミンキーモモへのポリシーなのかもしれないのですが、三作とも戦争の影が具体的なのか客観的なのかは違えど描かれているんですよね。空モモも死の影があったし、海モモにも救いがたい重い内容がありましたし、二人とも目的を達成できなかったことが深く心に残っています。私が空モモTVシリーズを見ていたのは小学生ぐらいでしたので、第一期の終わりは衝撃的でしたね。もちろんその分第二期の謎が勇気付けられました。

なんかやっぱミンキーモモは好きですね:-)
私のNickの元なのはこういう理由も深くあるわけですから。