:歴史街道 7月号

白洲次郎特集。通商産業省(現:経済通産省)の創設者であり、GHQマッカーサーを叱りつけた男として最近有名。
知らなかったのは、白洲次郎の祖父は三田藩の家老で、その祖先は織田家水軍として有名な九鬼家だったんだなぁ。関が原の合戦では巧妙に父子で分かれて東軍と西軍について取り潰しは逃れたものの、徳川幕府は陸地だけでなく海上も秩序を作るために水軍は無用と判断し、九鬼家には兵庫県の山間の地の三田に転地させられてしまったそうだ。ただ、九鬼家も反骨心を出して三田の池に船を浮かべて訓練したりしたそうだ。明治維新になって、九鬼家は船を買い捲って貿易にせいを出したというから、幕藩体制の重みへの鬱憤はかなりのものだったのだろうな。島津家や毛利家並かもしれない(毛利家の秘伝の正月作法とかすごいからな)。その大きな力に対して反骨心を持ち、貿易によって財を成すという考え方は、第二次世界大戦後の復興において白洲次郎に受け継がれたのではないだろうか、と締めていたがそれはあるだろうな。貿易によって国を富ますという考え方は、通商産業省という形で結実したんだから。