:隣の怪〜木守り〜

隣之怪 木守り (幽BOOKS)

隣之怪 木守り (幽BOOKS)

新耳袋”では未収録だったお話。今回のは自分の身の隣にまつわるお話をまとめている。サブタイトルになった“木守り”は怖い。念のこもった品には手を出してはまずいという教訓話。
そして、“井戸”も実家に井戸があったので大切にしないとなと思わせる話だった。井戸を埋めるには、建設業者だけに伝わる儀式があるそうで、まず“梅の枝”と川に生えている“よし”を井戸に投げ込むそうだ。“うめてよし”という言霊によるものらしい。そして、中の節を取り除いた竹を井戸に差し込んで息継ぎが出来るようにしてから、徐々に埋めていくというもの。
あと、“発狂する家”で引っ越して来るたびに次々に人が死んでいるのを知っているのに、非業の思いで死んだ棟梁の供養のやり方がわかったと購入した“隣”の家のご主人は凄いものだ(^^;
それにしても、“木守り”の最後に出てくる住職のように、たいへんなものを持ってきなさったな、とかいえるくらい徳の高いお坊さんと懇意にしておきたいものだ、とか思うなぁ。
そうそう、“隣の怪”シリーズは続くようで、今月も続巻が出るみたいだ。
隣之怪 蔵の中 (幽BOOKS)

隣之怪 蔵の中 (幽BOOKS)