万能文化猫娘@練馬

■舞台を訪れる際の注意



舞台になった場所に行き、登場人物の言動に思いを馳せるのが醍醐味だと思います(^-^) でも、その場所は普通の生活地域になりますので、公序良俗に反しないように行動はくれぐれも慎んで、常識を持って楽しんでください。 特に、その場所で騒がない、壊さない、汚さないは守りましょう(^o^) よろしくお願いいたしますm(__)m
当ブログでの舞台探訪のポリシーはこちらになります。

舞台探訪日:2009年2月7日
万能文化猫娘 SOUND PHASE-01万能文化猫娘 PHASE-D1 [DVD]

●最初に

私が一番最初に訪れた“作品の舞台”は、この万能文化猫娘の練馬でした。今回のレポートは、改めて舞台となった場所に訪れるという趣旨で、十数年ぶりに練馬を訪れて万猫ゆかりの場所を歩いてみました。
前回は個人的な興味から訪れて、さらに声優林原めぐみさんの同人誌“めぐほん!”の第一号に探訪記を掲載させてもらいました。今回はその“めぐほん!”の最新号は温故知新というテーマでしたので、再び足を運んだのもあります。昨今サブカルチャーの一端を担うほどになったこの趣味分野ですので、自分の趣味の原点を見つめなおす意味合いでも意義深いものになりました(^^)


まず、万能文化猫娘というアニメ作品の説明になります。万猫と呼ばれる作品には何作か出ているのと、今回紹介する作品はその中でも一番古い作品なので念のため(^^;

万能文化猫娘は、漫画版、OVA版、TV版と複数ありますが、本当の出発点は『林原めぐみのTokyo Boogie Night』のコーナーの『熱血電波倶楽部』で放送されたラジオドラマから出発しています。その後に、ドラマCD化や、漫画化され、ついに1992年にアニメ作品としてOVAになりました。

その後に、再度の漫画化や、TVアニメと新OVAとアニメ化が2回されています。それぞれ設定が少しずつ異なっていますね。
万能文化猫娘 SONGS 真似木ヶ丘学園編
個性的なクラスメイトとの交流を中心としたTVアニメ版は1998年に放送されたので、“万猫”と言うと、こちらの作品を思い出す方もいるかもしれません。
万能文化猫娘DASH!+<plus>
一方、新OVAでは、組織から追われ姿を潜めている設定のヌクヌクも大人びており、龍之介も同年齢になっていて恋人のような関係になっています。こちらの新しい両作品は特定のモデルがない仮想的な都市を舞台としています。それぞれ面白い世界観になっていますので、興味がありましたらご覧下さい。

なお、今回は、初めてアニメ化されたOVA版の舞台を訪れるものになります。便宜上こちらの作品を元祖OVA版と呼ぶようにします:-)

●OPの風景

まず、元祖OVA版の二期のオープニングアニメは、舞台となっている練馬の中でも、練馬駅を中心に周囲の風景が使われています。
こちらは、作中での高架される前の練馬駅と、高架化された練馬駅になります。月日の経過を感じますね。


“練馬4−18”の番地表示。何故この番地なのかは、後で説明しますね。


練馬駅前の中央商店街入り口。すっかり違う形のアーチに入れ替わって、雰囲気も変わってしまっていますね〜


続きます〜

●練馬へ

今回は元祖OVAでも、練馬の風景がたくさん使われた第四話のPHASE−Ⅳの作中のシーンを中心にレポしたいと思います。
PHASE−Ⅳでは、三島コンツェルンの研究所から脱走した詠美が久作の下へ助けを求めて訪れます。ですが、詠美の正体は夏目久作の恩師の孫娘ではなく姿形を模したアンドロイドでした。そして、その機械の身体には重大な欠陥があるため、ヌクヌクの身体の秘密を知ろうと久作やヌクヌクに近付いたわけですが、正体がバレて逆上した詠美はヌクヌクとの戦闘で練馬の市街地を破壊と混乱の渦に叩き込んでしまいます(笑)


都内在住の方でしたら、日常的に使う交通機関かもしれないのですが、やっぱり舞台を訪れるまでの過程のドキドキも重要です:-)
まず最初に、西武池袋駅から西武池袋線に乗って、練馬駅で乗り換え、そこからは西武豊島線で豊島園駅まで向かいます。


豊島園駅までは170円区間で、豊島線豊島園駅まで向かう人はそれほど多くなくて、ゆったりできます。


練馬線の線路は高架ですが、豊島線は昔ながらの路線のままで、住宅地の間を縫うように走っていきます。列車窓から見える、迫ってくる住宅地の風景はなかなか見ものですね、江ノ電を思い出しますね。そして、豊島園駅に到着しました。

●豊島園

こちらが、豊島園駅の正面になります。この駅は作中には出てきませんが、横にある看板がアニメ発祥の地“練馬”ってことを印象付けてくれますね。練馬区内には昔から多くのアニメ製作会社があり、アニメ作品を創出してきた地域になります。現在ではその52社からなるアニメ製作会社によって練馬アニメーション協議会が立ち上げられて世界への発信なども視野に入れて活動しているそうです。


そして、駅の改札口を抜けて、左手を見ると、すぐ豊島園が見えてきます。こちらが豊島園の入り口になります。あぁ、この先に舞台があるのかとドキドキします!w


豊島園の園内はこのようになっていて、訪れたのは二月でしたので、園内には特設スケートリンクが設置されていて、親子連れが大賑わいでした。そして、マップの中央にはシンボルともいえる“FLYING PARATES”があります。


このアミューズメント施設“FLYING PARATES”が、PHASE−Ⅳの佳境で、ヌクヌクと詠美のバトルの場所になりました。十数年前に出た遊戯施設が、今でも稼動しているのは嬉しい限りですね。前回練馬に訪れた際には豊島園には入らなかったこともあり、今回訪れる前には正直なところもうないのかと思っていたのですが、嬉しい誤算でした。ちゃんとメンテナンスされていて現役で稼動しているのを見れて嬉しかったです。


作中では、飛行パーツを取り付けた詠美がヌクヌクを捕まえて、夏目家のマンションから練馬区内を破壊しつつ移動し、豊島園のこの周辺で詠美とヌクヌクのバトルが勃発します。と言っても、本性を現した詠美が仕切りと攻撃を仕掛けて、ヌクヌクが防戦という形です。
“FLYING PARATES”の海賊の顔を模したモニュメントの上で、ヌクヌクが「詠美ちゃん、もうやめようよ!」と呼びかけるシーンもありますね。ヌクヌクは詠美のことを大切にしているので、反撃をせず機械を無力化する久作の秘密兵器で詠美の動きをなんとか封じ込めようとします。


ですが、詠美の放ったミサイルが爆発し、海賊の顔の部分が吹き飛び、ヌクヌクがその上で方向転換を行います!


上部だけだとどのような施設かわからないので、下部の写真になります。下部はこのように海賊船を模して、急角度に前後に揺れ動く遊戯施設です。私は高所恐怖症なので乗るのは諦めましたが、今は乗っておけば良かったとちょっと後悔しています(笑)


また、こちらのジェットコースターの線路付近の森では、拘束具に捕まった詠美がヌクヌクと共に突っ込んだりします。他にも園内には、空戦装備を装着した詠美ちゃんが飛び回るシーンが出てくるので、探してみるのも面白いですね!


あと、最近の作品では、アニメ“ミラクル☆トレイン〜大江戸線へようこそ〜”にも豊島園の風景が出てきました。次のように入り口のチケット売り場や“FLYING PARATES”なども出てきたようです。やはり舞台になりやすい練馬ですから、豊島園もはずせないわけですね(^-^b



●練馬4ー18

さて、豊島園を出て、左手に向かいます。こちらは練馬4丁目18の番地になります。OPに出てきた番地表示“練馬4−18”は、豊島園のすぐそばの1ブロック辺りになります。前に訪れた際には、インターネットの黎明期ということもありグーグルマップなどのネットマップは存在しておらず、大きな書店にて練馬区の一枚売りの大きな地図を購入して探したものです…、本当に年月を感じますね(^^;
OPの番地の表示板は、長細い形状で、十数年前は確かにあったのを確認したのですが、現在では次のような真四角な形状のタイプしか存在してなかったですね。


前に十数年前に訪れて、発見した場所は道路横のこちらでしたが、すっかり変わっていました。こんなにマンションは立っていなかったのですが、豊島園の遊戯施設とは対照的ですね(^^;

●交差点

次に訪れたのは、ヌクヌクを製作した夏目久作と、その妻の晶子の二人が車に乗っているシーンです。詠美とヌクヌクの戦いの影響で練馬一帯はいろいろと破壊されてしまい、大渋滞が起きてしまっています。


こちらは練馬駅から西に300mほどの場所で、目白通り豊玉北六丁目の交差点の付近になります。
作中と全く同じアングルは撮影できないのですが、道路標識がそっくりですね。
右手に道なりに進むと練馬区役所で、交差点を左折すると練馬駅に行き着きます。


ちょっと高い場所からの遠景です、こちらだと雰囲気が掴めると思います。


交差点の道路標識を間近で撮影したものです、道路標識は新しくなってはいますが、ほぼそのままですね。


そして、作中のシーンでは、渋滞の中で待っていた久作でしたが、詠美とヌクヌクのことが心配で、歩道に入り込んで豊島園の方に向かいますw 実際にやってはいけませんよ(^^;
消防栓の標識や、道路標識の裏側などがそのままですね。
面白いと思ったのは、作中では右手の建物が建設中でしたが、実際は完成してかなりの年月が経っていましたね。作中では存在する建物が現実ではなくなっているというのは数多く事例があるのですが、逆に作中では建設中であり実際は出来上がっているのは珍しいです。これも年月を感じる一側面ですね。

●ガスタンク…大爆発!、そして戦闘終了〜!?

そして、ヌクヌクとの激闘の結果、オーバーヒートしてしまった詠美は「焼き切れた…」と落下していきます…、その先にはガスタンクが!?
ギャグアニメとはいえ、こんなに爆発で大穴があいてしまっていて、大丈夫か?と心配させてくれますね(笑)


前回の探訪の際にはガスタンクがあったのですが、今回はもうなくなっているかもしれないと思えました。そのため事前調査でグーグルマップの航空写真で確認したところ、今でも健在で驚きましたw内陸部にガスタンクがあるのは珍しいですよね。作中では大爆破してしまっていますが(^^;、現実には写真のように健在です(^−^)


こちらがガスタンク近影になります。場所は目白通り沿いの練馬区谷原にあり、“谷原ガスタンク”と呼ばれているようですね。正式名称では、“東京ガス練馬製圧所”だそうです。こちらの写真は、同じく舞台探訪も精力的に活躍されているid:riyotさんから提供頂きました、ありがとうございます。


こちらは年月の古い作品の舞台だと、現在でも続いている“仮面ライダー”シリーズの一番最初の作品の“仮面ライダー”にて、1972年放送の第45話「怪人ナメクジラのガス爆発作戦」でショッカーが破壊するガスタンクとして登場しました。それを阻止したのは一文字隼人が変身する仮面ライダー2号です。ですが、まさか20年後にアニメ作品の万猫にて破壊されようとは仮面ライダーも想像できなかったでしょう(笑)


また、最近のアニメ作品では、魔界からやってきて人間界に住み着いた四人の娘さんの日々を描いた“錬金3級 まじかる?ぽか〜ん”に、このガスタンクが出てきました。第14話「合体の呪文は無敵ロボットM5」で作中作の戦隊モノの一シーンとして出てきます。


私事ですがこの“まじぽか”も大好きでしてw、オオカミ少女の“りる”は、動物的な感性の持ち主なので、ヌクヌクに似ているなってなんとなく思っていましたが、このような形で繋がるとは筆者の私も想像外でしたw
このようにいろいろな作品に登場するのは、練馬のランドマークの一つとして、地域の風景として愛されてきたガスタンクだからだと思えました。

アンナミラーズ

こちらは、元祖OVA版のPHASE−Vに登場したヌクヌクがバイトしたファミレス“Akie’s”のモデルとなったアンナミラーズになります。PHASE−?では、ヌクヌクが龍之介の自転車を壊してしまったので新しく買いなおすためにバイトを行うことになりました。ですが、最終的に、晶子の命令を無視して暴走したありさと今日子の二人組の破壊行為と、またたびミサイルで酔っ払ったヌクヌクのため、お店は全壊してしまうのです…(笑)
元祖OVA版の発売当時は、都内に十数店あったアンナミラーズの店舗ですが、現在は数店までに経営効率化のため減っており非常に残念ですね、一時期は関西への出店の噂もあったのですが(^^;
まず、服装が特徴的で、作中のヌクヌクが着ていた制服はそのままこちらのアンナミラーズの制服と同じです。色が赤、ピンク、オレンジの三種類存在していて、ヌクヌクが着用していた制服はピンクでしたね。


作中では練馬に存在している設定でしたが、過去も現在も該当するお店はありません。場所をモデルにしたと思われるファミレスも存在していませんので、お店自体は完全に借景したと思われます。こちらのアンナミラーズは品川の高輪店になります。


今回の探訪の疲れをこちらで癒しました。ホットコーヒーとチーズケーキを楽しみましたよ。ホットコーヒーはおかわり自由なのも嬉しい限りです。筆者は今でも上京した際にこちらのお店にほぼ立ち寄ります(^^)
こちらのお店は品川駅の高輪口から徒歩一分なので気軽に立ち寄れますので、行ってみてはいかがでしょうか?

●最後に

万能文化猫娘の元祖OVAが発表されてから、17年も経っており既に存在しない風景も多いのですが、その一方で舞台として残っている風景もあり、今回の舞台探訪を懐かしい故郷を歩いた気持ちになりました。
風景はいずれなくなってしまうかもしれませんが、良い作品はずっと心の中に残っていきます。その思い出すきっかけとしてこのレポートがお手伝いできれば光栄です。





万能文化猫娘(C)高田裕三スターチャイルド
■錬金3級 まじかる?ぽか〜ん(C)がらくたはうす、まじぽか
ミラクル☆トレイン〜大江戸線へようこそ〜(C)Miracle Train Project/「ミラクル☆トレイン」製作委員会
■本ブログでは作品風景の比較研究を目的として引用しています
■文章:Minkyこと、このブログの中の人
■履歴:
11/25:初稿掲載〜
11/29:まじぽか写真差し替え&ミラクル☆トレインの参考画像追加。元祖以外ジャケ写真引用など、いろいろ加筆。